ゴリラがひとになるまで

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誤学習②〜hidden curriculum

前回の続きです。

 

誤学習とは、

間違った方法で良い結果が得られる経験をし、以降も間違った方法で解決しようとすること

であると前回述べました。

 

また、下のサイクルの

問題発生

解決方法を選択

結果

 

前回、正しい解決方法の選択

選択肢の増やし方を教えることが必要であると述べました。

 

今回は、選択肢の増やし方を考えていきましょう。

 

まず、初めに誤学習をさせないことが1番です。一度覚えた学習は解くまでに時間がかかります。

 

はじめにすべきことは、

誤学習で覚えた方法で本人の望む結果を与えないことです。

 

例えば

・泣く→相手が自分の言うことを聞く

これが1番簡単な例です。

 

泣いて叫んで学習を放棄した児童がいます。

これに対し、ある教師は泣いた児童が学習を放棄した状態を容認しました。

 

この児童はここで

「泣いたら学習をしなくて済む」

ことを学習します。

 

 

また別の例

 

教師が子どもに静かにしなさいと注意する。

静かになっていないが、その場を進行する。

 

子どもは

「静かにしなくても問題ない」

ことを学習します。

 

つまり本来、教えたいこととは別の内容を子どもは学習します。目には見えない隠された指導ということでこれらをhidden curriculum(ヒドゥンカリキュラム)といいます。

 

私たちが誤学習をさせないために必要なこと、先ほどの例をもとに考えます。

 

ないても学習させる

静かにならなかったら進めない

 

これだけです。教師、もしくは指導者が言った内容と行動を一致させることです。

負の行動を取ったとしても、させたい行動を最後までさせることです。

 

誤学習を繰り返すと子どもの要求は徐々に大きくなっていきます。あっという間に手がつけられなくなります。そうして学級は崩壊していきます。

1人ずつ大変ではありますが、必ず許してはいけないラインを定めておく必要があります。

 

正しい方法を取ることで正しい結果を得られるようにしましょう。

 

よく見る光景として、帰りの会などで準備の早い子が遅い子を待っている場面があります。

これは遅い子が準備を早くしなくても問題ないと誤学習をしています。

 

こう言うことを繰り返していると弛んだ覇気のない子どもが出来上がります。間違った行動をしたら損をする、正しい行動をしたら得をする

そのことを経験させるのです。

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次回はこれは許してあげようと言う場面について考えたいと思います。